近年著作権法をめぐる法状況
--１０年間の判例、立法、ＧｏｏｇｌｅＢｏｏｏｋｓ論争、
コンテンツ流通論争、著作権契約法、新規契約実務によるビジネスの立ち上げ。----
著作権法のパラダイムは転換したか？

最近、テレビCM等を通じて、「Mobage」なるサービスの名前をご存じの方も増えたと思います。
「Mobage」を提供している株式会社ディー・エヌ・エーは、実は、創業以来、ECをはじめとしてインターネットを通じたサービスを提供し続けていますが、 携帯電話を中心としたSNSである「Mobage」は、現在ソーシャルゲームと呼ばれるゲームを収益の柱とし、様々なゲームやコンテンツを世の中に提供しています。
そもそも「Mobage」ってどんなサービスなのか？
どんな法的論点に留意してサービス設計しているのか？
どんな課題があるのか？といったことをお話することによって、これからのゲームやコンテンツ産業のあり方や法的課題を皆様にお考え頂く際のご参考にしていただければと思います。

情報成果物作成委託取引が下請法の対象とされて以降、エンターテインメント業界にとって下請法は身近な法律となりました。
しかし、日常業務の上で、「これってそもそも下請法の対象になるの？」
「納品後にも代金が決まらない場合はどうしたらいいの？」
「支配下に置く日と納品日はどう違うの？」など、下請法に関してさまざまな疑問に遭遇することがあります。
　そこで、今回の定例研究会では、公正取引委員会企業取引課係長の鈴木裕様にお越しいただき、「コンテンツ取引における下請法について」との演題でご講演いただきます。　

テレビ番組の録画・転送サービスについて著作権侵害が争われた訴訟（まねきTV事件・ロクラク事件）において、本年1月、最高裁は、著作権侵害を否定した知財高裁判決を破棄して著作権侵害を認め、審理を知財高裁に差し戻しました。
非常に注目されていた訴訟に対する最高裁の判断が出たことを受けて、今回の最高裁判決の争点、意義を検討し、今後の展望について議論したいと思います。
これと併せて、近時注目されているクラウド・コンピューティング、フェイスブック等のメディアとコンテンツビジネスとの関係、今後の日本のコンテンツビジネスの行方、次世代のコンテンツビジネスにおける法制度や契約のあり方について議論します。
東日本大震災後の日本の復興において、コンテンツビジネスがどのような役割を果たし、いかにして日本の復興、発展に貢献できるのか、その真価が問われる中で、今後のコンテンツビジネスについて、また、エンタメロイヤーの関わり方について考えます。

【基調報告】１３時３０分〜１４時１５分
　齊 藤　博 氏 （新潟大学名誉教授・弁護士）

【パネルディスカッション】 １４時３０分〜１６時３０分
〈パネリスト〉
　小　倉　秀夫 氏 　（東京平河法律事務所・弁護士）
　小早川　真行 氏 （秋葉原法律事務所・弁護士）
　齋　藤　浩貴 氏　 　(森・濱田松本法律事務所・弁護士)
　齊　藤　博 　 氏 　（新潟大学名誉教授・弁護士）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（五十音順）
〈モデレータ〉
　牧　山　嘉道 弁護士 （エンターテインメント・ロイヤーズ・ネットワーク専務理事）

外来文化の受容史の観点から日本の音楽産業の成立を辿ると共に、現在のビジネス的課題、法務的課題を明らかにする。 なお、法務的課題については著作権法30条の改正、および私的録音録画補償金問題に言及する。